第2回 弓を持つ右手親指に注目

まずは何かつまみ上げる時の手を形作って、実際につかんでみましょう。指先がはたらいていますね。

ざっくりいうと、弓を持つ時、その指先で持つのが一番よいといえます。
なぜなら、意識して動作するのに最適だからです。

今回は弓を持つ右手の、特に親指をクローズアップします。
弓を持つ時、竿と親指の接点は、

 内側側面 つめの先端が始まるあたり

が、弓が自在に動かせるベストポイントです。

右手親指 弓との接点

親指ベストポイントのみつけ方

① 鉛筆やはしなど、長い棒を準備する

いきなり弓ではなく、軽量の長い棒を使います
重さによる負担がないため、手を形作りやすくなります

② 左手に棒を持ち、右手は軽く開いて手のひらを上に向ける

開いた右手

③ 右の小指の先から人差し指にかけて棒を置く

棒を置いた右手

④ 右手を軽く握るようにし、親指を中指と向き合わせ、棒の上に置く
棒は小指第一関節あたりにのる

右手の親指の位置
右手親指と弓が接するポイント
親指と棒の接点 指の内側、つめのカーブがはじまるあたり

この親指のベストポイントは、ヴァイオリン・ヴィオラ・チェロ・コントラバス(ジャーマン・フレンチともに)、全てのオーケストラ擦弦楽器に共通しています。

この持ち方練習を行った後に弓を持つと、各指が弓のあるべき場所にしっくりとおさまるのがわかります。

慣れるまで、毎日数分でもよいので、気軽に楽しく続けてみてください。

◇◆この記事を書いた人◆◇

新井 葉子 Yoko Arai

弦楽アンサンブル亀弦 指導者
コントラバス奏者
アーティスト